こんにちは、ミリオンコーチ育成専門家のmai(@maimecc)です。
最近はコーチとして起業する人が増えました。
多くの人が「人の役に立ちたいから」「コーチングが好きだから」という理由でコーチとして開業しますが、まったく稼げない人から、年商数千万の人まで実態はピンキリです。
起業を成功させ、収入を安定させるまでには一体どのような壁があるのでしょうか?
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ビジネス投資への疑心暗鬼を突破するまでの壁
「ビジネスのために投資する」という考え方を持っていない人がほとんどです。
資格を取るためなら何百万でも出せるけど、ビジネスを教えてもらうために数十万も出せない、という人は少なくありません。
まず第一の壁として、ビジネス投資への疑心暗鬼、不安を払拭しなければスタートラインに立つことができません。
稼いでるコーチはなぜ当たり前にビジネスへ高額投資できるのか?
私も稼げるようになるためにビジネスに対して数百万の投資をしましたし、今も継続しています。
もちろん、最初は抵抗がありました。お金を振り込むときは手が震えましたし、しばらくはクレジットカードの負債総額を直視できませんでした。
でも今となっては高額投資は必要経費であると当たり前に理解しています。なぜでしょうか?その理由は次の通りです。
- 相手が持つ知的資産の価値と原価の高さを理解しているから
- ビジネスで成功する人が増えても自分に得はないから
理由① 相手が持つ知的資産の価値と原価の高さへの理解
まず、相手が高額で提供しているコーチングにも必ず原価がかかっています。
コーチにとってのセッションの原価とは、スキルを学び教えてもらった時間、実践するための試行錯誤の日々、それらにかかった労力や金額です。
私は数百万かけて資格を取り、実践を積み、本業では多くのセールスや面談に取り組み、公使ともにSNSや執筆に向き合い続け、ビジネススキルを獲得するためにもまた数百万払いました。
そして成功した今でも、クライアント対応を経てさまざまな事例への対応を研究し、サービス向上に努めています。
これを個人で、期間にして5年、8年、金銭にしてトータル500万以上とかけてやってきたわけあり、私の提供するサービスはすべてその結晶なわけです。
つまり、コーチングにおけるサービスの原価とは「これまで知識、成果のために投じてきたお金と時間と労力」なんですね。
もしコーチが手に入れてきた結果と、あなたが手に入れたい結果が同じなら、本来であればコーチ本人と同額以上の投資をして当たり前なわけです。
でもコーチ自身の投資額以上の額をクライアントに要求するコーチは、ほとんどいません。
成功しているコーチが提示する額は、費やされてきた時間、お金、労力という原価を思えば非常に安価であり、「ある程度高額で当たり前、むしろ安いほうが怪しいしおかしい」と考えるようになります。
理由② ビジネスで成功する人が増えることはリスクである
また、ビジネスで成功する人が増えてもコーチ本人にはたいしてメリットがありません。競合を増やすことになるだけだからです。
競合が増えれば自分のビジネスチャンスを失うリスクを背負うことになりますよね。
メリットがあるのは、私のようにビジネスを教えて対価をいただく仕事をしている人くらいです。
競合を増やさないよう、参入を必要以上に増やさないよう、高額化して手出ししにくくするのは、ある意味合理的で当然の流れだと言えるでしょう。
ビジネスモデルを手に入れるまでの壁
仮に「高額投資をしよう」と意を決したとしても「ビジネスモデルを手に入れられるかどうか」という壁があります。
この壁を超えられないがために、何百万、何千万もビジネス投資して結果が出ないという人が多発しています。
よく見かけるのは以下のようなケースです。
- SNSの運用に力を入れているが肝心の商品に魅力がない
- 「とりあえずLINE登登録を増やす」という雑な集客導線になっている
- ライティング力の向上ばかりに力を入れて投資をしている
あくまで一例ですが、こうした人たちは非常に多く見受けられます。
重要なのはビジネススキルではなくビジネスモデル
ビジネス投資をしているのに結果が出ない人は、自分が「ビジネススキルを得るために投資をしている」のか、「ビジネスモデルを手に入れるために投資している」のかをよく考える必要があります。
ではスキルとモデルはどう違うのでしょうか?
- ビジネススキル……点/特定のスキルや能力、専門知識
- ビジネスモデル……線/売上獲得に至るまでの全体的な仕組み
たとえばセールス力が秀でていたり、SNSのフォロワーを大量に抱えていても、売上が安定するというわけではありません。
逆を言えば、セールスが苦手でSNSフォロワーも特別多いわけでなくても、ビジネスモデルとして仕組みを完成させていれば、売上は上がり続けます。
見込み客があなたの存在を知り、あなたとの契約に至るまでの流れを水道管、見込み客を水と例えてみてください。水道管に穴が開いていたり、細切れになっていたら水は通らないですよね。
つまり水道管が竹でできていようと、鉄でできていようと、高機能だろうと低機能だろうと、水が通るか通らないかが最大の問題なのです。
たとえ最初はスキルがなくて竹製の水道管だったとしても、水を流し、利益を出しながらスキルアップしてより丈夫な水道管に作り替えていけば良いと思いませんか?
ビジネスモデルの完成はカスタマージャーニーの完成である
ビジネスモデルを完成させるということは、カスタマージャーニーを完成させることでもあります。
カスタマージャーニーとは、ペルソナ(顧客ターゲット)の行動・思考・感情を時系列で整理・把握することです。
これを可視化したものは下スタマージャーニーマップと言いますが、顧客がどんな悩みを抱え、どのようなきっかけで、何を望んであなたの元へ訪れるのか、理解した上で仕組みを作れているかどうかが重要であるということです。
ペルソナの心理や言動をどれほど深く抜け漏れなく考えることができているか、それを合理的に仕組みへと反映できているかどうかが、売上に反映されます。
仕組みを稼働させ見込み客を獲得するまでの壁
ビジネスモデルを完成させたとしても、その仕組みを稼働させなければ売上は出ません。せっかく水道管を作っても、水源に持ち込まなければ水が流れないのと同じです。
ではどうやって稼働させるのでしょうか?
どんなコーチも最初は、他人から見れば「どこの馬の骨ともわからないコーチ」「星の数ほどいるコーチのうちのひとり」「無名、無実績のコーチ」ですよね。
つまり、どんなに優れた商品、優れたビジネスモデルを持っていても、ペルソナに認知してもらい、興味を持ってもらわなければ、あなたのビジネスは相手にとって存在しないも同然です。
昔であればお宅訪問してインターフォンを鳴らしたり、街中の人に手当たり次第声をかける手法というのも比較的当たり前でしたが、今はオンラインでアプローチすることができます。
リスト獲得のPDCAがビジネス初心者の挫折ポイント
いまはSNSなどを駆使してリストを獲得することができるため、わざわざ現地へ行かなくてもアプローチすることができます。
チラシをポストに入れるかのうように他人の投稿にいいねしたり、町でメガホンを持って演説するみたいにSNS投稿で多くの人の視界に入ることができますね。
個人起業家にとっては便利な時代ですが、だからと言って簡単ではありません。皆同じことをやっているからです。
(「リスト取りをやってないコーチが多い」という見方もあるかもしれませんが、リスト取りの頭がないコーチはそもそもビジネスをやっていません。本気でビジネスをやっている人は必ずリスト取りをしています)
しかしペルソナにとっては、SNSをフォローすることとLINE登録やメルマガ登録することでは、心理的なハードルが全く違います。
SNS投稿に「いいね」をつける気楽さと、わざわざ個人情報を晒すことには大きな差があるということです。
加えて無料かつ受け身で情報やノウハウを受け取ることに慣らされてしまっている人が多いので、わざわざ面倒な登録作業をしようとする人は稀です。
つまり「LINEやメルマガへ登録することで個人情報を晒してでも、この人の持っている価値がほしい」と思ってもらえるかどうかが重要であり、日頃からペルソナに価値を提供する発信ができているかどうかがとても大切でなのです。
ただ、最初のうちはその感覚を掴むまでに時間がかかります。
行動量を多くとればPDCAも早まるため「リストが取れる発信」に辿り着く速度も早まりますが、ビジネス初心者の場合はそれでもある程度時間がかかります。
もし行動量も担保できず、PDCAも回せず、当然結果も出ず……という虚無のサイクルに陥ると、売上が出ないどころか、何ヶ月もリストが取れないということはザラにあります。
結果としてモチベーションも落ち、行動量も落ち、結果も出ず、ビジネスから降りるというのはよくある光景なのです。
逆に言えば、リストさえ毎日コンスタントに取れるようになれば売上は目前です。
リスト入りした後の顧客の動向次第では細かい調整や試行錯誤は必要ですが、大きなズレがなければ初契約までは時間の問題となります。
安定して稼ぎ続けるまでの壁
さて、晴れて稼げるようになり月30万、月100万の契約が出るようになったとします。
しかしコーチの中には「一瞬大きく稼げたけど、また稼げなくなった」というケースが少なくありません。
瞬間的に稼ぐことと、安定して稼ぐことには大きな違いがあります。
リストを枯らして終わるコーチ
リストが安定して取れるようになったら売上も出るとお伝えしました。
しかし元々持っている人脈プールやSNSからリストを取り尽くすと、リストの獲得先が枯れます。
そして獲得したリストからの売上発生が一巡すると、残るのは「様子見」「今はまだ買わない」「もともと買うつもりがない」という人たちだけが残ります。つまりリストが枯れるのです。
こうなると、持っている媒体、持っているリストを叩いても揺すっても売上は当面出ないので、新規のリストを取りに行かなくてはいけません。
これが元々「当たり前のルーチン」としてできている人ならば良いのですが、あっというまに売れた人ほど、本来的なリスト獲得の苦労を知らないケースが多いので、その後鳴かず飛ばずになってしまいがちです。
人が羨むような華々しい実績を出しても、以降長続きしないコーチも大勢います。
マインドセットがズレてしまうコーチ
どのようなフェーズでも結果の根本原因は大抵の場合マインドセットにありますが、それは稼げるようになってからも例外ではありません。
たとえば、稼げないコーチは「自分にとって不都合なことから目を背ける」ということをやりがちですが、瞬間的に稼げているコーチでも、新しいチャレンジを失敗したり、上手くいかなかったときに、自分にとって都合の良いように捉えたり、問題から目を背けたり、諦めて投げ出したりしてしまいます。
こうなると厄介なもので、小石が坂道を転げ落ちるようにどんどんおかしくなり、ついには「売上が出なくなった」なんてことになってしまうのです。
メンターを変えて上手くいかなくなるコーチ
ビジネス初心者であれば「1年間、正しい方法で必死にやって結果が出るか出ないか」が当たり前の世界ですが、比較的簡単に結果が出てしまうと、「もっと良いものがあるはずだ」と他の道を探し始めます。
しかし短期間で簡単に稼げてしまったとすれば、それは明らかに「当たり」だったわけで、もっと良い人、方法、場所を探し始めると、大抵の場合はランクダウンします。「さらに良いもの」を引き当てる確率のほうが低いからです。
仮に「さらに良いもの」を引き当てたとしても、相手はあなたがこれまで学んで習得したビジネスの設計図とは異なる設計図を持っています。
上手くいっていたはずのものを新しい設計図に寄せて再構築した結果、上手くいかなくなるリスクも当然あるわけです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?稼げるようになるまでの壁と、稼げるようになってからの壁、それぞれ大きなハードルがあります。
「コーチが個人で稼ぐ」というのは珍しくない時代にはなりましたが、それでも大半のコーチが稼げていない状況を見れば、ビジネスが生易しくないということは、想像がつきますよね。
なので、これだけ読むと「ものすごく大変そう……」と感じるかもしれませんが、個人的にはそれくらい身構えてちょうどいいんじゃないかなと思います。
稼げる系の広告の甘言に惑わされるよりは、よほど物心ともにダメージを抑えられるからです。
そしてこうした壁は一見険しいものですが、それらをとっくにクリアしてきたメンターのサポートがあれば、助言を求めて受け入れることで、必ず乗り越えていけるものばかりです。
もし目の前に壁が現れても逃げずに、しっかり向き合って乗り越えていってくださいね。