こんにちは、ミリオンコーチ育成専門家のmai(@maimecc)です。
最近、「高額起業塾に行ったけど稼げない」という相談を非常に多く頂きます。
その起業塾というのは、私が知らない塾もあれば、何度か見たことがあるような有名起業塾・大手起業塾までさまざまです。
とにかく「行ったけど稼げない」というお悩みが多いんですね。
これを見ているあなたが、すでに高額起業塾に通っている最中だとしたらとても申し訳ないのですが、高額起業塾に行っても意味ないです。
その5つの理由を説明します。
この記事では、比較的に高品質なコンテンツを提供している「ちゃんとした真面目な塾」の事例を引き合いに出しています。起業塾とは名ばかりの仲良しコミュニティや、悪質すぎて詐欺に近いものも出回っていますが、そうした塾は引き合いに出すまでもなく論外なので、ここでは取り上げていません。
【理由1】講師が舎弟である

高額起業塾に行く意味がない最大の理由のひとつです。
講義の内容がいかに優れていて、ハイレベルなスキルを教えていて、サポートが手厚かったとしても「主催本人が教えていない」というただ一点だけの問題で、「塾で成果が出ない」「同じ投資なら塾にする必要がなかった」という結果に陥るのです。
舎弟はどこまでいっても舎弟である
起業成功の半分は誰をメンターにするかで決まると言っても過言ではないですが、起業塾に入ると必然として「成功している主催の舎弟」が直接的なメンターになります。
確かにその舎弟は師匠である主催に認められ、理念を共有する素晴らしい人かもしれません。
しかし、どこまでいっても舎弟は舎弟です。
はっきり言って、もっとも効果的な投資をするなら、素晴らしい舎弟から50万で教えを請える機会があったとしても、主催に200万払って直接的に教えを請うべきです。
それくらい「誰から教わるか」という点は、起業の結果に大きなインパクトがあります。
もし主催の教えを受けて真に成功している舎弟なら……
果たして限られた貴重な時間を、師匠の講座の”お手伝い”なんかに使うでしょうか?
他人のビジネスのお手伝いなんかに時間を使わず、自分のクライアントのサポートや自分のコンテンツの充実に時間を充てるはずですよね。
そうでなければ、家族や友人とのプライベートな時間に充てるはずです。
たとえお付き合いであれ、恩返しであれ、”講師として師匠のお手伝いせざるを得ない”という事実には、何かしらの経済的、人間関係的な事情があると見るべきです。
つまりいくら主催の理念に共感してるとはいえ、自分のブランドやクライアント、プライベートに充てるべき時間を、師匠のおこぼれを頂くことに使うというのは、冷たいかもしれませんが「その程度」なんです。
「その程度」の人を直接的なメンターとして仰ぐ受講生はどうなるでしょうか?
必然、「その程度以下」になります。
起業塾のPRでは主催の存在が大きく打ち出されますが、大手であればあるほど蓋を開ければ出てくるのは舎弟なので、塾内で獲得できる価値は低くなります。
【理由2】スキルばかり教えている

起業塾なのだからスキルを教えるのは当たり前。
そう思われるかもしれません。
確かにスキルは必要です。
スキルゼロの人間に成功しろというのは、レシピも道具も無しで初めての料理を作れと言われるようなものです。
しかし起業成功の本質はスキルではありません。
マインドセットこそが起業成幸の核となる部分です。
なぜ起業成功の半分はメンター選びで決まるのでしょうか?
なぜ舎弟からスキルを教わるだけでは不十分なのでしょうか?
それは成果を生み出す行動原理の、その源となる「マインド」つまり「考え方」を手に入れなければ、仮に結果が出たとしても一時的なものになってしまうからです。
軽視されるマインドの重要性
頭が良く、経験や経歴も豊富で、一見「売れていなきゃおかしい」という人はたくさんいます。
しかし高いスキルを持っているのに1円も売れないという人は山ほどいるのです。
なぜ彼らは売れないのでしょうか?
それは、考え方を間違えているからです。
よくある事例を、2つほど挙げます。
ケース1:インプットオタク
起業とコーチングに興味を持ち、いずれ独立したいと思ってコーチングを学び始めました。
毎日本を読み、セミナーにも参加して日々インプットは怠りません。
将来的には自分らしく生きることができる人を増やしたいと思っています。
いかがでしょうか。
一般の方から見たら、勉強熱心で、成長意欲があり、素晴らしい志を持った人だと感じるのではないでしょうか?
私も「独立したい」という一言がなければ、同じ感想でした。
趣味やライフワークならこの調子で良いのですが、独立起業となると話は別です。
この人は学びを深め、スキルを習得すれば独立起業に近づくと考えていますね。
しかし本当に独立起業したいなら、まず今の自分が、1日でも早く売るにはどうしたらいいかを悩んで行動に落としていくべきです。
雑な言い方に聞こえるかもしれませんが、学んでいる場合じゃありません。
ビジネスはお勉強ではありません。
大手管理職、MBAホルダー、マーケティングの専門家……社会的には”優秀”なのに売れない方々を、私は何人も見てきました。
「まずコーチングを学ぼう」としているあたり、スキルや学びでなんとかなると思っていることがわかります。
実際、学んでなんとかなるんなら、真面目で勤勉な日本人口の半分は既に独立起業して成功しているはずです。
コーチングスキルも、ビジネススキルも、大抵の情報はインターネット上か、書籍に溢れ返っています。
誰かが秘匿して隠し持っている、まだ誰も知らない魔法のような特別なスキルや学び、情報なんて、今の時代にありはしないのです。
このケース1の場合、「学べばなんとかなるはずだ」という思考の元凶を断たなければ、この人が成功する日は永遠にやってきません。
ケース2:色々勘違いしてしまった人
起業初心者です。自力で稼げるようになりたいと思い、集客塾に入りました。
入塾して3ヶ月ほど経ちましたが、全く稼げるようになれません。
どうすれば稼げるようになれるかアドバイスが欲しいです。
かわいそうに。詐欺まがいの集客塾に入って騙されてしまった、この人は被害者なんだ。
それが普通の感想なのではないでしょうか。
このケースの勘違いは3つあります。
1つめの勘違いは、起業初心者が集客を学んだところで、「地図もなしに船だけ買って海に出るようなもの」であるということです。
スキルを習得することと、売り方を習得することは違います。
スキルはビジネスにおける「点」のような要素ですが、売り方は「線」であり「全体の地図」です。
ましてや何も持たざる初心者が、集客だけを、しかも塾で学んだ程度で売れるほうが奇跡です。
2つめの勘違いは、3ヶ月経ったけど稼げないという点。
非常に疑問なのですが、
なぜ何も持たざる初心者が、たった3ヶ月で稼げるようになると思うのでしょうか?
初心者が3ヶ月で得られる成果なんて、あって無いようなものです。
たった3ヶ月の勉強で有名大学に合格できますか?
たった3ヶ月の練習でスポーツ大会で優勝できますか?
たった3ヶ月の練習でコンクールで入賞できますか?
たった3ヶ月の労働で管理職に昇進できますか?
なぜビジネスに限っては3ヶ月や半年程度で結果が出ると思うのでしょうか。
個人が他人様から高い対価を頂くということは、そんなに簡単なものではありません。
何度も言いますが、そんなに簡単に稼げるようになるなら全国民、会社員辞めてます。
どんなにハイクオリティな塾に入ったって、一足飛びに成功できる魔法のノウハウを提供している場所はどこにもありません。
最後の勘違いは、アドバイスが欲しいという点。
「集客塾は役に立たなかった、もっと良い方法があるはずだから教えて欲しい」
という被害者意識が透けて見えますが、この場合は小手先の修正をしても、また同じことを繰り返します。
ケース2の場合は、ビジネスを甘く見ないこと、お手軽に見えるテクニック論に飛びつかないこと、自分の選択に責任を持つこと。
考え方が変わらない限りは、マーケターのポジショントークに踊らされ続け、赤字や借金ばかりが増えていくことでしょう。
舎弟から本物のマインドは学べない
考え方が間違っているだけで、未来や結果が大きく変わってしまうことは理解して頂けたかと思います。
そして当たり前ですが、こんな「考え方」「マインド」は一々起業塾では教えてもらえません。
一体多数の講義形式やグループワークの中で、受講生ひとりひとりに「その考え方はね……」なんて丁寧にやっていたら、プログラムが予定通りに終わりません。
時間がいくらあっても足りません。
マインドというのは問題に直面し、露呈して初めて修正できるものです。
講座形式では露呈する機会(受講生の思考が明け透けになる機会)がほとんどない上、たとえ露呈したとしても、そこに対して舎弟のアプローチは、主催に比べれば二流、三流です。
マインドは、いわばナマモノです。
教科書的に教えるものではなく、固有の行動や結果に対して、ひとつひとつフィードバックして軌道修正していくものですから、「必要なタイミングでフィードバックが得られるか」「誰からフィードバックを受けるか」がダイレクトに影響します。
舎弟がスキルを教えるだけ、主催は申し分程度に顔を出すだけという講座は、この部分がすべて抜け落ちてしまいます。
結果として、起業塾を卒業したら彷徨うことになり、どこかでマンツーマン契約できるメンターを探す羽目になるわけです。
手間も、時間も、お金も、投資のすべてが二度手間になってしまうのです。
あるいは懲りずに「起業塾」をハシゴする人もいます。
お金や根気が尽きる前に間違いに気付けば良いのですが、気づかないまますべてが底をついて、ビジネスから脱落する人が後を絶ちません。
【理由3】個々のレベルに合ったサポートがない

これは形式上の問題ですが、1対多数の講義形式やグループワーク形式を取ると、個々人に合わせたサポートが不可能です。
受講生が少人数だったり、主催が1人で直接教えているなら、受講生の把握もしやすいのでフォローしやすくはあります。
しかしそれでも起業塾は予定したプログラムの通りに進行していくので、想定外の場所で躓いた受講生がいても、そこに目線を合わせて進めることはできません。
起業成功のために必要なのは網羅ではなく穴埋めである
起業が成功するまでに必要な知識も、期間も、行動も、マインドセットも、人によって異なります。
成功や成果から逆算した際、欠けているものが一人一人違うということです。
つまり足りない部分の穴を埋めるように進めることが必要であるわけですが、すべてのビジネス要素を同等に扱う講座形式では、”自分はどこに力を入れるべきか”がわかりません。
その結果、自分に必要な注力すべき領域を勘違いし、優先順位付けを間違い、取捨選択を間違えます。
本来はマインド面に課題がある人がマーケティング知識ばかり吸収したり、コンセプトを蔑ろにしてセールスにばかり気を取られる、ということが起こるのです。
しかし講義といいう形式上、受講生の欠けているものがなんであろうと、一辺倒の進め方をせざるを得ません。
ある講義はすでにクリアしているため退屈に感じ、ある講義は非常にためになる……というアンバランスが発生するので、時間を無駄にしやすいという側面もあります。
マインドブロックが外れにくい
「初心者なら0から100まで知る必要があるからいいじゃないか」
そう思うかもしれませんが、初心者には(玄人にもですが)大抵の場合、マインドブロックという強烈な壁があります。
私が見ている限りでは、マインドブロックが全くない人はおらず、初心者の2人に1人はビジネスに影響する致命的なブロックを抱えている印象です。
マインドブロックは、マンツーマン形式で関わり続けてようやく緩和されていきます。
マインドブロックがあると「お金を受け取れない」「自信がない」「周りの目が気になる」「そもそも行動ができない」という事態になります。
プログラムが進んでも本人の思考と行動が鈍り、進捗が停滞し、一箇所にとどまり続けてしまうのです。
【理由4】売れ続けるためのサポートがない

これは意外かもしれませんが、「起業塾に通って売れるようになりました」という人が、起業塾卒業後には売れなくなっているという例は後を絶ちません。
なぜそのようなことが起こるのでしょうか?
売れることと売れ続けることは全く違う
起業塾在籍中にサクッと売れる人には、ある特徴があります。
それは「売り先をすでに持っている」ということです。
ここで言う売り先とは、SNSフォロワーであったり、オフラインの人脈であったり、メルマガやLINEの登録者のことです。
売り先はあるのに売れていない、ビジネスをやっていないという人には、売れるコンセプトとビジネスモデルを与えれば、大抵の場合は簡単に売れます。
それこそ一時期のセールスで100万以上稼いでしまうことも珍しくはありません。
ただ、その後に落とし穴があります。
すでに持っていた売り先に売り切ってしまった場合、その後は売れなくなります。
つまり打ち上げ花火のように派手に売れたかと思えば、その後は鳴かず飛ばず……という事態に陥るのです。
これを防ぐには油断せずに「リストを取る力」を養う必要があります。
しかし売れてしまったがために塾の保証の対象外になったり、本人も天狗になってしまったりで、起業塾卒業後に低迷するケースが多いのです。
売れ続けるために必要なこと
人生は長いわけで、起業塾に在籍していた期間なんて人生全体で見ればほんの一瞬です。
起業家としての長い日々を生き抜くためには、迷いや、ブレや、誤選択・誤判断を防ぐためのマインドの獲得、醸成が必要になります。
個人でビジネスを営みながら生きている限り、悩みや迷いは常に発生します。
投資しなくても良いところに投資して資金が底をついたり、
やらなくていいところに時間を割いて売上計画が狂ったり、
燃え尽きてモチベーションが落ちたきり、そのまま戻ってこれなくなったりします。
私も売れるようになってから2回ほど数百万の投資を検討し、メンターに相談し、かなり悩んだのですが見送りました。
もしそのとき投資していたら、恐らく今頃大変なことになっていたと思います。
自分ではたとえ合理的で最高の選択をしているつもりでも、自分より売れてる人から見れば「ありえない、絶対にやめた方がいい」という選択であることは多々あります。
そしてそのためには、どうしてもマンツーマンかそれに近い定期的なサポートが必要になるのです。
起業塾では売るためのスキルは手に入りますが、売れ続けるためのマインドまでは獲得することができないのです。
「ここまでできればサポートは不要」ということはなく、サポートは常に必要なのです。
【理由5】投資対効果が低い

起業塾に通ったとしても、結局のところ最後はマンツーマンのサポートが必要になります。
起業塾に通ったことがある方であればわかると思いますが、数十万の塾は主催にとってバックエンドではなくミドルエンドです。
人によっては、数百万の講座をフロントエンドとして位置付けている人もいます。
起業家として生き抜くためには、結局最後はマインド面のサポート、売れ続けるためのサポートが必要となります。
サポートは常に必要だからです。
なので起業塾に通って売れるようになったとしても、最後はマンツーマンサポートにも投資する流れになります。
だったら、起業塾という”余分”に投資せず、最初からマンツーマンに投資したほうがいいに決まってますね。
起業塾が1年50万、マンツーマンが1年200万なら、順番に投資をしたら2年と250万の投資です。
最初からマンツーマンに投資していれば、1年と200万の投資で済みます。
投資額に50万の差が出るということもありますが、この先何年もビジネスで月に6〜7桁稼ぎ続けることを考えれば、大きなインパクトはありません。
もっとも致命的な差は時間に1年も差が出ることです。
お金はいくらでも取り返せますが、時間は二度と取り戻せません。
そして、ライバルも市場もどんどん成長しますから、時間が経つほど成功するための難易度は上がります。
プログラム通りに進行する起業塾はどうしても周りと歩調を合わせますから、1日も早く売れるようになりたい人にとっては、もどかしい思いをすることになります。
まとめ
ここまで読んだあなたは「起業塾行かないほうがいいのか、でもマンツーマンは高いしな……」と思っているかもしれません。
確かに、最短かつ投資効果が高いのはマンツーマンのサービスです。やはり高いなりの圧倒的な効果があります。
しかしそれでも「先立つお金が全然足りない」という悩みもあるかもしれませんね。
その場合は、この記事で挙げた「高額塾に行っても意味がない理由」の理由1〜3をクリアしている塾を選ぶことをおすすめします。
つまり、
これらをクリアしていれば、塾としてはそれなりに高い投資対効果が期待することができます。
ビジネスにおいて先行投資は避けては通れません。
どちらにしてもビジネスで成功するためには、先行投資は必要不可欠です。
そしてさらに単に稼げるようになる「成功」ではなく、幸せな人生を送るための「成幸」を叶えるには、誰から学ぶかがすべての鍵になります。
自分の人生や起業の目的に応じた価値の高い投資をしましょう。